ヨガの根本経典とされる『ヨーガ・スートラ』、『バガヴァッド・ギーター』の訳文と解説。
ヨーガ・スートラ
『ヨーガ・スートラ』は、世界で広く学ばれているヨガの根本経典です。この経典は、パタンジャリという古代インドの聖者によって編集されたと伝えられています。「スートラ」とは糸を意味する言葉で、本来は一つ一つの詩節を示します。ひいてはその糸が寄り集まったものとして経典という解釈がなされるようになりました。その成立時期については諸説あり正確には定まっていませんが、仏教の瑜伽行唯識学派の影響があるという説から、おおよそ4~5世紀頃と考えられています
バガヴァッド・ギーター
『バガヴァッド・ギーター』は1世紀頃に成立したとされるヒンズー教の聖典であり、ヨーガの根本経典です。この教えは、アルジュナとドゥルヨーダナという二人の王子の対立から起きた戦争の直前に、アルジュナの戦車の御者であったクリシュナによって説かれました。クリシュナはヒンズー教の神であるヴィシュヌ神の化身であり、ヨーガの教えの起源でもあります。アルジュナは敵軍の中にいる親族を殺さなければならないという葛藤の中で戦意を喪失し、クリシュナにヨーガの教えを乞いました。
『バガヴァッド・ギーター』の中で説かれているヨーガは、カルマ・ヨーガ(行為のヨーガ)、ジュニャーナ・ヨーガ(知識のヨーガ)、バクティ・ヨーガ(信愛のヨーガ)など様々なものがあります。クリシュナは悩めるアルジュナに対して、戦士(クシャトリア)としての役割を勧めるとともに、魂の存在やブラフマンという宇宙の根本原理について説き、アルジュナの勇気を奮い起こしたのです。
